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源氏絞の特徴

クチクラのある緑の広い葉の中に大ぶりで白地に淡紅の絞りが特徴的。花は個体差が大きいが中輪で八重~唐子咲、獅子咲に咲くものが多い。花弁元はから開き、花弁先は反ってよく開く。ついた蕾が同じ時期に咲く傾向があり、開花期は非常に華々しい。(写真 都立大島公園椿園)

固い蕾が緩み始め、咲いて満開に至るまでの表情の変化が非常に魅力的な品種です。

源氏絞(げんじしぼり)管理者コメント

光源氏という品種もあるが、光源氏は個体差があるものの極淡紅地に淡紅色の薄い絞りがある花弁の白い覆輪が特徴的で、一方源氏絞りはその名の通り「絞り」がはっきりしています。

葉がやや黄みががって、蕾が緑がかっているので開花直前まで全木が明るい緑でこれはこれで好ましい。

手元の資料では源氏絞りの記載がなく、比較的新しい品種の可能性もあります。苗が販売されているのも見たことがないので入手困難かもしれません。


「源氏」は紅白の意味か?

椿には「源氏」と名がつく光源氏源氏合源氏唐子などがありますがこれらは基本的に紅白の組み合わせの花を付けます。

紅白といえば年末の歌合戦を思い出す方もいるでしょうが、元々は源平合戦で源氏方が白、平家方が赤を使ったことが紅白合戦の由来です。

であれば、源氏絞は源平絞の方が良かったのではないかと…思わないですね。実際、源平~とか平氏~、平家~と命名された椿は見当たりません。何故でしょう?

源氏物語の美しいイメージを花に投影できるとか、江戸時代に椿栽培が発達したので時の(自称)源氏の権力者に配慮したとかいろいろ想像は出来ますが、どれ一つとして確からしいことはありません。あるいは光源氏の変わり枝から作出されたのが源氏絞りとか…。管理人の自説はこれですが、これも証拠はなく単なる想像です。

そういえば管理人の父方の先祖は平家の落人だということを昔、父が言っていましたが、これは想像を通り越して妄想のような…。