城ケ崎紅は「紅」とつく品種の中で伊豆半島城ケ崎に自生していたものと思われます。葉は黄緑色で鋸歯は間隔が大きめで小さい。花 は小ぶりな濃い紅色で蕊の黄色が良く映える。藪椿にやや似るが花弁はあまり反らない。(写真 小室山椿園) 伊豆半島はツバキの品種の元木が多く、小室山椿園では伊豆半島の元木を元とする この「城ケ崎紅」の他にも「宝専」、「伊豆羽衣」等が観覧できる。
伊豆半島はツバキのメッカで、あちらこちらでツバキを見ることが出来ます。勿論小室山椿園は大規模で素晴らしいのですが、 民家の庭木でも立派な椿が植わっていて驚きます。その中でヤブツバキより少し小ぶりの紅色の花がついているのは本種ではないかと思います。 最もこの管理人椿の専門家ではないので同定したわけではありません。また紅は「くれない」ではなく「べに」と読むようです。 ロックバンドの曲で「紅」が流行りましたが、あれとは異なるようです。
城ケ崎(じょうがさき)、城ケ島(じょうがしま)、城崎(きのさき)。それぞれ読みや字面が似ていますが静岡県伊東市、神奈川県三浦市、兵庫県豊岡市にあり全く別の地名です。この椿は「城ケ崎紅」。
城ケ崎海岸は大室山が4000年前に噴火したときの溶岩流が海まで達して形成され、それが波浪に侵食されてできた岩礁海岸です。英語ではJogasaki Beachと表記されているのでビーチで海水浴のイメージになりますが、砂浜はほとんど全くないので海水浴は無理です。むしろ岩礁域なのでダイビングに適し、全国でも有数のダイビングスポットです。
海水浴には向きませんが、観光地としては見所が多くあります。特に伊豆海洋公園は植えられているアジサイの種類が多彩で花の時期の5月から7月頃は花好きの方にはお勧めです。また門脇灯台からつり橋の経路や伊豆海洋公園至近の陸の平根(磯です)にはイワタイゲキやタイトゴメなど特徴的な花が咲いておりこれらも見ものです。
この城ケ崎紅を撮影した小室山公園つばき園は国道135号線沿いにあります。東京からはこのつばき園の入口を左手に見ながら国道135号を15分位進むと城ケ崎海岸へ降りていく経路があります。城ケ崎海岸は延長9kmもあり、ダイナミックな岩礁の地形が見所ですが、「城ケ崎紅」は真ん丸のやや小振りな可愛らしい点はむしろ対照的で面白い点です。